ニペソツと並ぶワンゲル思い出の山と言えば、やはりトムラウシでしょう。
1年(18歳)の夏合宿で登り、35歳の時ムリヤリ長期休暇を取って登り、62歳でサラリーマン引退してからも何度か登りあるいは間近の山から飽かず眺めました。故郷の山・立山連峰とこのトムラウシが、いわば心の山でした。
古希を過ぎて、もうどうやら訪れることは出来そうもない感じなので、その写真をまとめてみました。

少し霞んではいたけれど「快晴の秋空に屹と立っているトムラウシを見た」という日本百名山の記述そのものの姿でした。

どうでもいい話だけど、この数日後に300名山踏破中の田中陽樹さんがここを縦走したようで、ニアミスでした。

この手付かずの森の深さ広さは大雪ならではですね。何度見ても感動します。
トムラウシの手前に沼ノ原・大沼も見えています。

かつては大雪最奥の秘境だったけど、クチャンベツ登山口が出来て2時間程で行ける人気のハイキングルートに。この時はコロナ禍の真っ最中、誰もいない静かな静かな沼ノ原でした。

朝関西を出発して夕方にはもうここでテント泊。繰り返しになりますが、本当に近くなりました。

高根ヶ原を歩くと、この茫洋とした広さに唯々呆れます。夏合宿の時、忠別小屋から白雲小屋までデポ取りでここを歩きましたが、ガスッガスで全く何も見えませんでした。

38年間のサラリーマン生活を終え、真っ先に訪れたのが旭岳→白雲小屋→化雲平→ヒサゴ沼→トムラウシのルート。化雲平ではお天気に恵まれ、ここは天国かと思いました。「カムイミンタラ=神々の遊ぶ庭」そのものでした。

ロックガーデンが城壁のように立ちはだかり、チョット気圧されます。

このあとオプタテシケに向かって縦走し、背より高いクマザサのセミブッシュで酷い目にあいました。20年間ほど刈り払いしてなかったとか。翌年刈り払われたそうです。

厳冬期のトムラウシ。唯々憧れのまなざしで眺めるだけです。
数年にわたる貴重な記録ですね.ありがとうございます.